2019/04/01
雉編集室 エッセー 67
檜垣恵子

 『百獣の王』

 最近、猪の弊害をニュース等で耳にすることが多い。吟行などで堀り起した後を何度も目にしたことがあるが、まさにパワーシャベルを使った後のような凄まじい光景であり、多くの方々が対策に苦慮されていることも報道されている。
鳥獣害対策には伝統や俗説の非常に多いとのことで、色々なグッズも実効はないとのことを何かの本で知った。
これもその中のひとつであるが、肉食動物である「ライオンのうんちを線路の近くに置くと、草食動物である鹿や猪の衝突事故が減ったとか、ライオンの匂いを麻袋につけて木に吊るせば猿が来なくなった。」等々ライオンは百獣の王と言われているが「うんち」まで持ち上げられ、効力を発揮しているとは、
「ライオンはまさに王様である」?
因みに猪博士によると、「ライオン」のうんちも猪には無効とのことである。


篠崎順子

 『周防国分寺の大欅』

 長い冬を耐えぬいた大樹の姿は凛として美しい。メタセコイア(曙杉)の円錐形の姿はイケメンで私のお気に入りである。この度、樹齢800年の大きな欅に防府市(周防国分寺)で出会った。薄日差す三月の空に枝を伸ばしたその雄姿は力士の様な逞しさがあり、しばらく見惚れ仰いだ。お気に入りに加えたい。
欅は古くは「槻(つき)」と呼ばれていたが、16世紀ころより「欅(けやき)」と表記されるようになった。「擧」で両手を広く突き上げたような形に枝が伸びる木を示しているという。
 天平13年(741年)の聖武天皇の勅願により、国分寺は全国各地に創建された。残念なことに周防国分寺は応永24年(1417年)に焼失したが、大内氏・毛利氏により再建、修理、維持され現在に至っている。平成の大修理により、創建期の金堂跡が確認され、当時とほぼ同じ位置にあることが分かった。寺宝の仏像の多くは重要文化財であり、素晴らしい仏様である。今回吟行に誘われ訪れたが五度目である。山門から見る金堂の姿は堂々としている。足腰を痛めた句友へお守りを受け帰路についた。


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