2019/05/01
雉編集室 エッセー 68
新本孝子

 『片隅の平成令和』

 かつて「平成生まれの生徒が入学してくる!?」と、時の流れを感慨深く思ったことがある。平成元年から、天安門事件、湾岸戦争、ドイツの統合、バブル崩壊、オウム事件等、芋蔓式に思い出される。身近には、生徒のルーズソックスやスカートの丈に悩まされたり、カリキュラムの変化に翻弄されたり、昭和を含め目まぐるしく過ぎた歳月だったと思う。
 今、そういう日々をしみじみ思いながら、俳句を前提に、自然と人の中にゆっくり身を置き、自分なりの表現をしたりして緩やかな時間が流れている。「令和」という新しい時を、少し改まった気持ちで大切に過ごしたいと思っている。



浜田千代美

 『岩国行波の神舞』

 七年期に一度、全十二座の舞(願舞)が公開される。四月、行波地区を流れる錦川の河原に、四間四方の神殿(かんどん)が組まれる。
 ここで演目が披露され「八関」という神楽も演じられる。「八関」では高さ二十五メートルの松を立て、そこを演者が這い上がる。今回、この松は、高さ三十メートル、樹齢六十年の物を真ん中から切り、錦町の木谷峡から行波まで、運んで帰ったそうである。 「願舞」では「湯立」及び「火鎮」とも呼ばれる神事も行われ、これらすべての演目を奉納するのには、前夜祭から当日をかけて十五時間を要する。
 花吹雪の中、たくさんの演目を楽しみゆったりと春の一日を過ごした。子供から大人まで地区総出の国指定重要無形文化財「神舞」を堪能した。
 前回、平成二十五年四月に「雉」編集部研修で「神舞」を鑑賞したことも懐かしい思い出である。


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